父の人生から学んだ、大切なこととは 後編

順田ひろみ墓参り
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さて、前回は父の人となりについて
書かせて頂きました。

才能の豊かさと、信じられない程の
純粋さを持ち合わせていた父でしたが、
彼はずっと苦しかっただろうと、
私は思っています。

父は子どもの頃から、自分を責めて
いたのではないかと思うのです。
今回は、そのことについて触れて
いきたいと思います。

父は幼い頃、自分のやりたいことが
ハッキリした子どもで、集中を
邪魔されることを嫌い、邪魔をされる
ようなことがあると、癇癪を起こすこともあったようです。

少し他の子と違っていたと
父の幼少期を知る人達は言います。

そんな自分はわがままなのだと、
自分はこのままではいけないと、
父が思っていたであろうことは、
後の本人の言動から想像がつきます。

外からは自由で強気に見える子どもが、
その内心では、他の子と同じように
振舞えない自分をダメな人だと
責めている心理はよくみられることです。

父は自分じゃない人に、なろうと努力していたのです。

元々エネルギーの塊のような人なのに、
自分を否定しながら、小さな檻に
自分を押し込めるようにして
成長したのではないでしょうか。

70歳を過ぎてからも、父は私に
夢を語っていました。島の人々を思う
父らしい素敵な構想でした。

しかし、年老いていくにつれ、
自由にならない身体の痛みに耐えながら、
諦めの境地だったのではないかと思います。

そして、自分の人生が
思うようにいかなかったのは、
ひとえに自分のわがままさや、
欠落したものがあったからだと
思い込んでいたように思います。

父は自分の持っているエネルギーを
存分に発揮できなかったことが、
悔しかったのではないか?

「俺は、こんなもんじゃない」と、
ずっと思っていたのではないかと思います。

父は、40歳になった頃から、病気がちに
なりました。ヘルニアの手術は腰椎を
6回、頚椎を1回。人生後半の
多くの時間を病院や、温泉の療養所で過ごしました。

そんなこともあり、母や兄姉達が農業や
牧場などの家業を助け、何とか家計を
成り立たせていましたから、
父親としての役割を果たしきれない
自分への責めは、更に大きなものに
なっていたはずです。

本家である我が家では、
先祖代々から伝わる様々な行事が
ありました。折々の行事の際には、
親族を招待して、盛大な御膳が
振舞われていたのですが、父の闘病が
始まってからは、治療代や、それ以外の
様々な問題も重なり、家計が苦しく
なって、それまでのように盛大には
できなくなっていました。

跡取りとしての役割を
果たせていないことが、さらに自らを
責める材料になっていたことでしょう。

何かをきっかけに夫婦喧嘩になり母を
責めている時も、本当は「全部自分が
悪いからだ」と、自分を責めて、
苦しんでいたのではないかと思います。

その自責の念と、本来の自分を
否定するとによって、押し込められた
エネルギーは父自身へと向かい、
彼の身体を痛めつけていったのでは
ないかと思うのです。

実際、ニューヨーク医科大学の
ジョン・E・サーノ博士も、その著書の中で、
抑圧した感情が腰痛などの身体的症状
として現れることを書いています。

度重なる手術で、父の身体は切り刻まれ、
背中から首から、痛々しく傷跡だらけ
でした。まるで自分に罰を与えるかのように。

これでもか、これでもかと、自分で
自分を痛めつけている様に、私の目には映りました。

ところで・・・

父は、本当にダメな人だっただろうか?

それは本当だろうか・・・・

私は、そうではないと考えています。

父はむしろ、いい意味で野生的感覚を
持った、おもしろい素質の子どもだったのではないか。

自らを責める必要などまったくないのに、
ずっと自分を責め続けていたように思うのです。

そして、その自責の念こそが、
父の身体や心を苦しめ、人生を
困難なものにしてしまうことになったのです。

時代や社会の背景もあって、
自分のことは、後回しで優先しては
ならないものと、自らに強いて、
父は「自分を愛すること」
自分を愛し受け入れることを、
学ばなかったのではないかと思えてなりません。

実は、それこそが一番大事なことだったのに。

「自分を愛すること」を理解した上で、
父が自分の人生を生きれたら、
どんなにおもしろいことを
成し遂げたのだろうと思うのです。

そんな父の人生から学び、

私は、
「自分を愛すること」
「自分を信頼すこと」を
まず、子ども達に教えたい。

10代~30代の死亡原因のトップが自殺に
なったとニュースになっています。
過労死する人もそう、彼らはそれを
知らないで育った人達なのではないでしょうか?

「自分のことを大切にできるようにする」
教育が、これからの時代に必要とされて
いるのではいか?と、私は思います。

その子ども(人)の本来持っている
資質や能力、力をどうやって発揮させてあげるか?

我が子のことも、妻や夫のことも、
親や兄弟や、周囲の人達のことも、
その人の持っているユニークな何かを、
それぞれの本来の資質を存分に
発揮できるように、という眼差しで
もって、関われたらどんなにいいだろうと思います。

父の人生から学び、そこからの沢山の
ヒントやギフトを存分に活かし、
自分たちの人生を大切に生ききること
こそ、父のご恩に報いることと、
思わせていただく今日この頃です。

亡き父の壮絶な人生に感謝を込めて・・・・。

あなたの小さな娘より。

順田ひろみ 墓参り1

順田ひろみ

【動画】「フーグァ 福をもたらす子」作詞作曲/順田ひろみ

シンガーソングライター 順田ひろみHP

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