映画『バードマン(あるいは無知がもたらす奇跡)』

映画『バードマン(あるいは無知がもたらす奇跡)』
を自宅で観ました。
まったく前知識なく。家族に誘われるまま。
用意されて観始めたのですが、予想外に、
すごく良い作品でした‼️
(ただ、これは、子ども向けではありません。)

「バードマン」で一世を風靡し、有名人だった
俳優リーガンは、すっかり熟年層になり、
妻と離婚、娘は薬物依存からのリハビリ中、
落ちぶれた存在になりつつあったリーガンが、
カーヴァーの演劇「愛について語るとき我々の語ること」に全てをかけて再起に挑みます。

けれど、周囲の人々の我儘、身勝手さによって、
舞台は、ぶち壊されていく。
共演することになった若手俳優マイクの出現。
マイクのその類稀な才能が、また更に、
リーガンを追い詰めていきます。

しかし、追い詰められて行く中で、
リーガンのプライドが、エゴが、ガリガリと、
ガタガタと、見事に、グラついていく、
剥ぎ落とされていく。

あるシーンでは、
娘サムがまたマリファナを使用していることを
見つけたリーガンが「俺の足を引っ張るな!」と
怒鳴りつけると、
サムは、自分のことが優先の父に幻滅し、
怒鳴り返します。

「自分のことばかり!
パパはバードマン3でとっくに終わってる。
何様のつもり?
目的は芸術ではなく存在をアピールしたいだけ!
私たちと同じ、無視されるのが怖いのよ!
でも誰にも相手にされてない。」

、、、

サムの口を借りて、
または才能ある若手俳優マイクの口を借りて、
批評家のタビサの口を借りて、
与えられる厳しい言葉達は、
エゴにとっては耐えがたい。最悪。
けれど、最悪さは、強固なプライド、
強固なエゴの溶解へと繋がり、
リーガンの意識に変化を起こさせ、
演技に、在りように、変化を起こさせ、
奇跡を起こしていきます。

実にメッセージ性の高い、セリフ、
パフォーマンスの数々でした!

私たちの中にある、
『俺って凄い!』『特別な私!』であることへの執着。
『なんでもないヒト』になることへの恐怖。
『僕を(私を)愛して!』の叫び。

これらが見事に表現されていました。

 
ふと、自分にとって、ギフトだった言葉達に、
その言葉を与える役まわりを果たしてくれた
人々に、
起こった困難な出来事たちに、
自然と感謝が湧いてきます。♪

※カット無しのカメラ撮りも、凄いです‼️

http://www.foxmovies-jp.com/birdman/sp/

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